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小説

 投稿者:へたれあ  投稿日:2009年12月18日(金)20時33分23秒
返信・引用
     「イタチごっこ」

オープニング

 ここは何所だろうか・・・・
身動きが取れないが目隠しはされていない。
薄暗い部屋、散乱しているゴミ、それと・・・
「やっと起きたか。」
突然後ろから低く特徴のある声がした。
男は俺の前に来て話した。
「さぁ、吐け・・・ここで何をしていた・・」
なにを言ってるんだ?こいつは
黙っていると、男が叫んだ。
「しらばっくれるな!
ここで何をしていた!?」
と言われても記憶が無い・・・・
「そんなこと言われてもこっちも何がなんだか分んないだ。」
殴られると思い、歯を食いしばった。
だが男は何故か落ち着きを取り戻し、縄を解いた。
「・・・何で解いちゃってんの?」
「記憶が無いのなら縛っている意味が無い。帰れ・・」
と、俺を玄関と思える場所へと突き出した。
「だが信用したわけではない、今日から数日間、俺の部下がお前の見張りをする。
もし思い出したりして警察に行かれても困るからな。」
やくざか・・・・・・こいつ。
不安だが、まぁ警察に言わなければ命は助かるのか、さぁ、家に帰るか・・・

第一話「記憶」

      一

 玄関を出て男の家を見ると、飯田組 と大きく看板が出ていた。
「飯田組・・・」
聞いた事のある名前だ。
腕にはめてあった時計を見ると午前の5時を示していた。
「どうりで薄暗いわけだ。」
高級住宅街と思われる道を少し歩くと頭上に看板が現われた。
1歩下がってその看板を見ると、[東京都品川区]と書かれていた。
丁度いい、俺の家は大田区だ、近い。
大田区の方向に歩き出して数分、財布を持ってる事に気がついた。
「うっわ・・・最悪、
骨折り損のくたびれ儲け?って奴だな。」
財布の中には1万7千円入っていた。
これなら大田区までタクシーでいける・・
安心していると、一つの疑問が脳裏をよぎった。
(なんで俺は飯田組の記憶は失っているのに
ほかの事は分るんだ??)
1、2分立ち止まって考えたが、何も浮かばない。
きっと何かの偶然だろうと・・・・・・・
午前8時、ようやく家に着いた。
これで寝れると思ったが、テレビを見て思い出した。
今日は水曜日、仕事がある。
俺は結構大きな探偵事務所的な会社の幹部だ。
何日家を空けていたか分らない為、会社に電話した。
電話番号をプッシュして6回目の呼び出しでようやく出た。
「もしもし、探偵事務及び情報取引の吉田有限会社です。
ご用件は何でしょうか?」
(聞き覚えのある美しい女性の声、この人は)
「もしもし綾さん??
岩川由文(いわかわよしふみ)だけど。」
「えっ!?由文くん?」
とものすごく驚いていた。
「あの・・綾さん・・?」
何日休んだか聞こうとした瞬間に
「すぐに事務所に来て!」
と言われ電話を切られた。
「何だよ・・」
すぐにかけてあったスーツに着替え、家の外にある車に乗り込んだ。
ここから事務所までは十分ほどだ・・・・・・
会社に向かって5分ほどたった時、あることに気がついた。
信号で止まっていると、右手にある6階建てのビルがあった。
それだけではいいが3階の窓に異様な文字が刻まれていた
「飯田組・・・太田支部!?」
隣町にも支部があるってことは、飯田組は相当大きな暴力団なんだろう
と思っている内に事務所についていた。
3階建てビルの自動ドアが開くと
受付カウンターの横のソファーには、見慣れた顔が座っていた。
その女性は俺の顔を見ると立ち上がり
こっちに向かって歩いてきた、
「由文くん!?
どうしたの?5日も無断欠勤なんて
張り込み先で何かあったの?」
(張り込み先・・・
まさか、俺は仕事で
飯田組に張り込みに行っていたのかも知れない。)
「それが、
捕まっちゃったみたいなんだ。」
「捕まった!?どうして?
怪我は無い??」
「無いんだけど・・・
そこんとこの記憶が
全く無いんだ。」
「・・・・・・そうなの。
さっ、早くいきましょぅ、所長が呼んでるわ。」
錯覚だろうか、今綾さんが
不敵な笑みを浮かべたような気がする。
エレベーターに乗り込んで、すぐに3階についた。
エレベーターから出て、少しした所に、情報調査の部署がある。
そこのデスクの間を通った所に、スモークがかかった10畳程の部屋がある。
そこが所長室だ。
部屋のドアを開けるとイスにはパソコンに集中している所長がいた。
なかなか気付かない為、声を掛けようとした時
綾さんが先にこえを掛けた。
「所長?
由文君を連れて来ました。」
するとパソコンにのめりこんでいて半分以上隠れていた顔が
上がり、所長が言った。
「おぉ!
由文ぃ、生きてたか!?」
「生きてますよ。
そう簡単に人は死にません」
すると所長はジョークだよと言って
話を変えた。
「さて、話を本題に戻そうか、
その前に綾は戻っていいぞ。」
「・・・・・・・・はい。」
少し躊躇いながら綾さんは出て行った。
おかしいな・・・・
「んで、飯田組の件は失敗に終わったそうだな。」
「はい、すいません、開放されてから気付いたんですが、
何故か飯田組に関する記憶だけが無くなっていて。」
それを言うと所長は黙り込んで、少しした後に言った。
「覚えている事だけでも説明してくれ。」
俺は、出来る限りの事を説明した・・・・・・・・・・・

      二

 「・・・・・そうか・・・。」
「はい、すいません。
次はちゃんとやります。」
「いや、新しい仕事だ、飯田組の件はほかに引き継ぐ。」
珍しいな、所長が仕事の引継ぎなんて。
そんなに重要な仕事なのか?
「綾君の尾行をして欲しい。」
何言ってるんだ?
少しおかしいからって尾行は無いだろう。
「何故ですか?」
「先日調べて分ったんだが、綾君は結婚しているらしい・・」
「・・・・・は??」
おかしい、綾さんはずっと独身と言っていた・・・
「本当ですか?」
「あぁ、戸籍も実は神木綾じゃなくて・・・・
飯田綾というらしい・・・・・」
飯田・・・・・・・・・まさか!
「もしかして・・・その旦那とは・・?」
一拍あけて所長が言った・・・
「飯田組組長・・・飯田隆介!」
まさか・・・そんなはずは無い・・綾さんが?
「そんな、組長と結婚してるなんて相当の年の差ですよね・・・」
俺は放心状態になりかけていた自分を正し、他愛も無いことを聞いた。
「いいや、飯田隆介は二十三歳だ、そうとうな切れ者らしい。」
さすがは警視庁出身者。
その情報網は測り知れない・・・
「そうですか・・・・・でも━」
「飯田組に協力しているかは分らない・・・
とでも言いたいか。
残念だが綾くんは確実に飯田組に協力している。
「なんでそこまで言い切れるんですか?」
そう言い放つと所長はため息をついていった。
「お前が飯田組に調査に行っている間、綾君を
極秘で監視していた。
結果、週4回のペースで飯田組の本部へ出向いている事が分った。」
 

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