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社会のルール
それは私が某療養所に勤務したいた頃の話である。私の立場というか、勤務している人である。
入園者といっても発病した頃が色々で、それこそ、赤ちゃんの時代から、小学校、中学校、社会にでていた人、それは色々であった。それで、いい悪いは別にして、その人の人となりも、教育や療養所の中での環境などで、さまざまである。
その中でも、かなりおられたのは軍人であった。話を聞いてみると南洋が多いが、ある人のように満州出身と言う方もおられた。軍の中でも教育は厳しく、はっ、軍医殿ということを言っていたらしい。医師である私は話しかけると、そういう昔のことも思い出すらしかった。聞いたが戦地では、ハンセン病はみなかったという。軍人恩給は年数百万という話であった。家族親族は、それこそ大金を貰うらしい。それで、亡くなられると悲しまれる。
何を書こうとしていたのかな。そうそう、社会のルールというのは、色々違うのであろうが、その人の置かれた環境で、ちがうんだなぁ ということである。ということで、療養所では色々な経験を積ませて戴いた。
ハンセン病療養所は、多彩な人がおられ、そういう見方をしないと、失礼になるのである。しかし、ちょっと困ったことに、気に入らないのか、もう凄いイジメをされる人がおられた。それもある勤務者に集中するということである。他の人も、そういう場合は普通助けない。今考えれば、反省点ではあるが、婦長さんなど、どうしていたのかな。
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